ベルギーを旅行するなら、鉄道はかなり頼れる移動手段です。ブリュッセル、アントワープ、ゲント、ブルージュ、リエージュといった主要都市は鉄道で結ばれていて、日帰りでも十分に楽しめます。
ただし、何度も乗っていると気になってくるのがチケット代です。ベルギーは国土こそコンパクトですが、都市間を何回か移動すると交通費は意外と積み上がります。そこで強くおすすめしたいのが、ベルギー国鉄SNCB/NMBSの割引サービス「Train+」です。
結論から言うと、ベルギー国内を鉄道で複数回移動する予定があるなら、Train+はかなり検討価値があります。特に週末旅行、平日昼間の移動、長距離移動が多い人にとっては、使わないともったいない制度です。
Train+とは?
Train+は、ベルギー国鉄SNCB/NMBSが提供している有料の割引サービスです。これ自体が乗車券になるわけではなく、Train+を持っている人がチケットを購入すると、対象条件に応じて割引運賃が適用される仕組みです。
大人26〜64歳の場合、料金は1か月6ユーロ、12か月48ユーロ。26歳未満、65歳以上、優遇償還対象者の場合は1か月4ユーロ、12か月32ユーロです。1年間利用しても大人で48ユーロなので、ベルギーに住んでいる人はもちろん、数週間から数か月滞在する人にも十分現実的な価格です。
Train+の魅力は、単なる数%の割引ではありません。条件が合えば大きな割引が入り、さらに運賃の上限も設定されます。つまり「遠くへ行くほどお得になりやすい」のが大きな特徴です。
大人26〜64歳は平日オフピークと週末が狙い目
大人がTrain+を利用する場合、特に強いのが平日のオフピーク時間帯と週末・祝日です。
通常、大人の標準運賃では、週末・祝日に30%割引があります。ここにTrain+を持っていると、週末・祝日に追加で40%の割引が受けられます。さらに平日でも、オフピーク時間帯であれば40%割引が適用されます。
そして見逃せないのが上限運賃です。Train+を持っている大人は、2等車なら1回の移動で最大14ユーロ、1等車なら最大22.40ユーロまでに抑えられます。ブリュッセルから少し遠い街へ行くときほど、この上限のありがたさを実感しやすくなります。
たとえば、ブリュッセルを拠点にブルージュ、アントワープ、ゲント、リエージュなどを巡るなら、Train+の恩恵を受けられる場面は多いはずです。週末に日帰り旅行をする人なら、かなり相性のよいサービスです。
26歳未満・65歳以上ならさらにお得
Train+は若者やシニアにもかなり強い制度です。26歳未満、65歳以上、優遇償還対象者は、通常でも標準運賃から40%割引を受けられます。Train+を追加すると、オフピーク時間帯、週末、祝日にさらに40%の割引が加わります。
さらに、この対象者の場合は上限運賃がかなり低く設定されています。2等車は1回の移動で最大5.50ユーロ、1等車は最大8.80ユーロです。ベルギー国内を鉄道で動く予定がある学生、ワーキングホリデー、長期滞在中の若い旅行者、シニア旅行者には特におすすめです。
ベルギーは街ごとの個性がはっきりしている国です。ブリュッセルだけで終わらせるより、ゲントの運河、ブルージュの中世の街並み、アントワープ中央駅、リエージュの近代的な駅舎などを巡るほうが旅の満足度はぐっと上がります。Train+は、その一歩を踏み出しやすくしてくれます。
オフピーク時間を理解すれば使いやすい
Train+を上手に使うには、オフピーク時間帯を理解しておくことが大切です。平日のオフピークは、出発時刻が6時01分より前、9時00分から16時00分まで、そして18時00分以降です。
反対に、平日の6時01分から8時59分、16時01分から17時59分はピーク時間帯です。この時間は通勤・通学の利用が多く、Train+の割引条件から外れる場面があります。
旅行者にとっては、むしろ使いやすい時間帯だと思います。朝のラッシュを避けて9時以降に出発し、夕方の混雑を外して帰ってくる。これだけでTrain+の割引対象になりやすく、移動も落ち着いて楽しめます。土日祝日は終日利用しやすいので、週末の日帰り旅行とは特に相性抜群です。
Train+がおすすめな人
Train+をおすすめしたいのは、ベルギー国内を月に数回以上移動する人です。ブリュッセルに滞在しながら、週末に別の街へ出かける人にはかなり向いています。
また、平日でも昼間に移動できる人、長距離移動が多い人、ベルギーの複数都市を巡りたい人にもおすすめです。短い距離を1回だけ乗るなら大きな差は出にくいですが、移動回数が増えるほどTrain+の価値は高まります。
一方で、ベルギーで鉄道に1〜2回しか乗らない短期旅行者や、平日の朝夕ピーク時間帯に短距離移動しかしない人には、必ずしも必要ではありません。とはいえ、料金が大人でも1か月6ユーロなので、予定しているルート次第では短期旅行でも十分元を取れる可能性があります。
購入方法と使い方
Train+はSNCB/NMBSの公式サイト、アプリ、駅の券売機、窓口で購入できます。ただし、列車内では購入できません。
公式サイトやアプリで購入する場合は、My SNCBアカウントに紐づきます。そのため、チケット購入時にログインしていれば、Train+対象の割引運賃が自動的に表示されます。駅で購入する場合は、紙のQRコード形式、またはMoBIBカードに登録する形で利用できます。
注意したいのは、Train+を持っているだけでは列車に乗れないことです。Train+はあくまで割引資格なので、乗車のたびにチケットを購入する必要があります。また、本人名義のサービスなので、家族や友人に貸して使うことはできません。
ブリュッセル空港利用時は追加料金に注意
Train+を使うと運賃上限があるため安心感がありますが、ブリュッセル空港を発着する場合はAirport Supplement、いわゆる空港追加料金が別にかかります。この追加料金はTrain+の上限運賃には含まれません。
たとえばブリュッセル空港からアントワープやブリュッセル市内へ移動する場合、通常の鉄道運賃とは別に空港追加料金が必要になることがあります。空港アクセスでTrain+を使う場合は、最終的な合計金額を購入画面で確認しておきましょう。
まとめ:ベルギーを鉄道で巡るならTrain+はかなりおすすめ
Train+は、ベルギーを鉄道で楽しみたい人にとってかなり頼れる割引サービスです。特に、週末に日帰り旅行をする人、平日昼間に移動できる人、ブリュッセルを拠点に複数都市を巡る人には強くおすすめできます。
大人でも1か月6ユーロ、1年48ユーロという価格なので、数回の移動で十分に元が取れる可能性があります。26歳未満や65歳以上なら、上限運賃の低さもあり、さらにお得感は大きくなります。
ベルギーは、鉄道で巡るほど楽しくなる国です。ブルージュの水辺、ゲントの歴史地区、アントワープ中央駅、リエージュの駅建築。ひとつの街だけで終わらせるにはもったいない魅力があります。
これからベルギーを鉄道で旅するなら、チケットを買う前にTrain+をチェックしてみてください。うまく使えば、移動費を抑えながら、旅の選択肢をぐっと広げられます。