今回向かったのは東京で唯一の渓谷である等々力渓谷です。渓谷というと田舎の山奥にしかないようなイメージですが、東京のしかも23区内にある珍しい場所です。
荏原町から旅のスタート
等々力渓谷のある等々力駅へは東急大井町線で行くので、バスを使って荏原町まで移動しました。
道中にあったのは銘道標と呼ばれる街道の目印です。この道は中原街道という東海道につながる道だったようで1831年に建てられたと記載されています。
江戸時代から主要な道路として使われてきたことを示す道標ですね。
お昼はトルコレストラン「DEDE」
お昼ご飯は珍しいトルコ料理のレストラン「DEDE」へ行きました。荏原町はトルコレストランが多く、この店以外にも評判の良いお店がいくつかあります。
トルコ料理はフレンチ、イタリアンとならんで世界三大料理と呼ばれているので期待が高まります。
こちらも珍しいトルコビール。エフェスというピルスナーのビールで、どちらかというと日本のビールとジャンルは同じです。泡立ちがよくケバブにもよく合います。
セットとして付いてくるレンズ豆のスープですが、味付けは初めて食べる味。ミルクベースのようですが、クミンのようなスパイスが効いていてさっぱりとした後味です。
こちらがメインのケバブ。今回はチキンを注文しました。都内でよく見るケバブ屋さんの味付けとは異なり、専用の機械で炙られたチキンは独特のスパイスと香りを感じられます。
今回のランチはスープ、サラダ、ケバブ、ライス、チャイまでついて600円という破格!
尾山台駅で降りてケーキの名店オーボンヴュータンへ
等々力へ向かう途中でフレンチケーキの銘店オーボンヴュータンへ寄り道。シェフの河田勝彦氏は1967年という早い時期からフランスに渡って修行をし、1981年にはここオーボンヴュータンを設立します。
暑い時期だったので、アイスケーキも豊富に用意されていました。
シェフの河田氏はモンサンクレールの辻口啓啓、トシヨロイヅカの鎧塚俊彦にも影響を与え、現在の一級パティシエ達が憧れる最前線の存在です。
そんなシェフの作るケーキを今回は店内で頂くことができました。普段は行列かつ少ない座席数のため滅多に入ることはできませんがたまたま空きがあって座ることができました。
取り分けられたアイスケーキは器とカトラリーもキンキンに冷えています。
こちらはお店の名前を冠したオーボンヴュータンというクリームブリュレ。カリカリに焼かれたカラメルを割るとたっぷりのカスタードと洋酒につけられた洋梨が入っています。
歴史あるパティスリーの佇まいで、大通り沿いに立っている銘店を楽しむことができました。
いざ等々力渓谷へ
等々力駅からではなく、尾山台駅からも等々力渓谷へ入ることができます。こちらのほうが上り階段が少なく快適に散策できます。
等々力不動尊の門をくぐると、等々力渓谷へ抜けられます。等々力渓谷は谷沢川によって侵食された谷で昭和5年に整備されるまでほとんど人が立ち入らない自然の宝庫でした。
渓谷沿いには地層の断面を見ることができる場所があり、上総層、渋谷粘土層、武蔵野礫層、武蔵野粘土層、東京軽石層、ローム層と重なっています。
急激な下り階段を降りて不動尊の参道を抜けていきます。階段を下るごとに気温がさがっていくことを実感できます。
階段を降り切った場所には不動尊発祥となった不動の滝があります。水量はだいぶ少なく名所としてはやや残念。
渓谷の中央を流れる矢沢川を心許ない橋で渡ります。つい先日龍王峡でこのような板の上で盛大に転んだので心配でした笑
谷沢川はとても澄んでいてきれいな水なので、水浴びをする子どもも見掛けられました。
橋からの眺めも美しいですが、川まで降りると見える景色がまた変わります。一段と渓谷の大きさを感じることができます。
ゴルフ橋と呼ばれる赤色の橋は等々力渓谷の名所です。かつてはこの橋を渡ってゴルフ場へ向かっていたそうですが、今はそのゴルフ場も無くなってしまいました。
ゴルフ橋の跡地は戦時中の高射砲陣地となり、戦後には引揚者のバラックが並んでいたそうです。栄枯盛衰とはこのことですね。
渓谷の階段を上がると一気に暑さが戻ります。
等々力駅川にはこんな表示が。5.5°も気温が違いました!
帰りはオリオンビールのまいばすけっと限定ラベルをいただきます。
次の沖縄旅に向けて気持ちを高めつつ、旅は、つづく。
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