今回は日本で唯一となった寝台列車「サンライズ瀬戸・出雲号」に乗車しました。この寝台列車は東京から東海道本線・山陽本線・宇野線・本四備讃線(瀬戸大橋線)・予讃線を経由して高松方面へ向かう「サンライズ瀬戸」、伯備線・山陰本線を経由して出雲市方面へ向かう「サンライズ出雲」の連結した車両です。
サンライズ瀬戸出雲の予約はe5489で
この寝台列車を予約するにはJR西日本の予約サイトかみどりの窓口へ行く必要があります。サンライズ瀬戸出雲は非常に人気の座席があるためそのプレミアムチケットを手に入れるためにはみどりの窓口へ行く必要がありますが、一番部屋数の多い「シングル」というチケットであれば、一ヶ月前に予約サイト「e5489」から予約できます。
発券ができるのは東京駅など限られた場所だけ
サンライズ瀬戸の予約が完了したら、乗車の前に発券をしておく必要があります。JR東日本のえきねっとでは新幹線を含め特急やグリーン車もチケットレスで利用できました。
しかしサンライズ瀬戸出雲では紙の券が必要になるため久々にチケットを発券します。
この発券ですが、サンライズ瀬戸はJR東海以西の管轄になるため、JR東日本の発券機では発券できません。東京23区内を利用している場合は東京駅か品川駅でしか発券できないので注意しましょう。
また、東京駅においてもJR東海の発券機は八重洲口にしかないので気をつけましょう。ホーム内であれば新幹線乗り換え口にもあります。
部屋の変更はみどりの窓口で
発券後は以下のようなサイトで自分の部屋がどのような位置にあるか確認しておくと便利です。
サンライズ瀬戸出雲で部屋の変更を行う場合にはみどりの窓口へ行く必要があります。ネット上でもどの部屋が空いているかなどは確認できないので、上段・下段や進行方向右側・左側など自分が移動したい場所のあたりをつけて窓口の係員さんに依頼しましょう。
高松駅から出発
いよいよ高松駅から出発です。大きいほうの寝台券は車内で検札するため、小さい乗車券のみ改札に通していきましょう。なお、サンライズ瀬戸出雲では車内販売などが行われないので、車内での食事は事前に買っておくべきです。
部屋はほぼ先頭の14号車10番
部屋の変更は行っていませんが、今回の部屋は先頭車両の14号車、しかもほぼ先頭の10番の部屋でした。一番先頭の11番は平屋とよばれ天井が高いこともあって人気の部屋なのですでに予約済みのようでした。次は狙っていきたいです。
こちらが平屋のシングル。二階がない分天井が高い作りになっています。
サンライズ瀬戸の室内設備
それではサンライズ瀬戸出雲のシングルにある室内設備について紹介いたします。
テーブルとコップ
晩酌をするための、、、ではなく軽い食事などをするためのテーブルとコップが用意されています。
コップは使い捨てのタイプとなっており、お酒をついだりできますね。
ハンガー
ハンガーはかなりしっかりとした形でスーツをかけても型くずれがしにくい幅のものになっています。
操作パネル
コントロール部はこのような作りになっています。室内灯と小さい明かりの常夜灯のスイッチ、冬場用のヒーター、ラジオ、目覚ましがあります。
コンセント
コンセントもついていますが一口なので、延長タップなどを使用すると便利ですね。また、西日本の車両なので、コンセントが60Hzの周波数なんですね。
シャワーカード発券機が故障中!
サンライズ瀬戸に乗り込んだら最初にすることはシャワーカードの発券です。サンライズ瀬戸出雲にはシャワールームが備え付けられており、このカードを使うことでシャワーが浴びられます。
ところが
このシャワーカード発券機が故障しており、サンライズ瀬戸を利用する全員がシャワーを使えない事態に、、、
残る希望は岡山で接続するサンライズ出雲のシャワーカード発券機です。
流れる夜景を見て心を落ち着ける
ひとまず部屋に戻り、連結の行われる岡山駅までは待つことにします。お酒も買ってあるので、それを飲みながら流れる夜景を観るのは最高です。
夜間の特急などでも同じ景色を見ることはできますが、サンライズの場合は足を伸ばして、というより寝転がってこの景色を見ることができるのもなによりですね。
岡山駅で連結、しかし向かうのは出雲車両
サンライズ瀬戸は岡山駅で後から到着するサンライズ出雲と連結します。この連結作業を見るために多くの乗客は列車を降りて連結部へと向かいます。
しかし、私が向かったのは出雲が止まるだろう位置。シャワーカードを販売する3号車の列です。
もともと並んでいたサンライズ出雲に乗るであろうお客さんの後に並びましたが、後からおばさん登場。このおばさんはなんと、開く前のドアにへばりつきもともと並んでいたお客さんの前に立ち塞がりました。
そして1番に乗車するとともにシャワーカードを購入。それにてサンライズ出雲のシャワー券は売り切れてしまいました。一緒にならんでいた3人も呆れていました。
連結作業の確認のため20分ほど遅れ
岡山駅でシャワーカードを逃した後はすごすごと部屋に戻りましたが、なかなか出発しません。どうやら連結の確認にかなり時間がかかっていたようで、サンライズは20分ほど遅れて岡山駅を出発しました。
歯を磨いてパジャマに着替え就寝
シャワーカード争奪戦に敗れた敗者は潔く寝ることにします。トイレと洗面台は1両に2つついており、めったに待つことはありません。
また洗面台にはカーテンがついているので、パジャマに着替えて口を開けて歯を磨く姿を見られる心配もありませんね。
途中目が覚めるとまだ静岡
心地よい車両の揺れで眠りにつき、しばらくして目を開けるとまだ静岡のようでした。部屋に備え付けのスピーカーから少し小さい車内放送が聞こえてきます、、、
1時間以上の遅れで熱海へ
「サンライズ瀬戸出雲は只今1時間ほどの遅れで静岡県を通過しております。」どうやら寝ている間にサンライズの遅れは1時間に広がっていたようです。多くの路線をまたいで走る列車のため少しズレが生じるとそれに伴って別の遅れが生じる、という感じでしょうか。
しかしいくら遅れているとはいえ満員電車ではなく、横になって移動できる寝台車です。放送を聞いた後ゆっくりと二度寝するのでした。
遅延のときは新幹線への乗換も可能
ちなみにこのような遅延の時には東海道新幹線への乗換も可能なようでした。車内放送でも熱海で東海道新幹線へ乗換をする場合には12号車の車掌室へ行けば振替証を発行してくれると案内していました。
東海道線も遅れが発生中
その後二度寝から目覚めると横浜駅の少し手前でした。東海道線内でも遅れが生じているらしく、横浜から先でも遅れが見込まれる様子。
もともと東京着7時は早いと思っていた私からすると、サンライズのレイトチェックアウトのようなもので伸びてくれるだけ楽しめる時間が増える嬉しさのほうが大きかったです。
横浜駅から通勤する人たちを眺めながら涼しい部屋で横になって過ごすのも悪くないものです。
2時間弱おくれて東京に到着
サンライズは最終的に2時間弱遅れて東京駅に到着しました。それでも朝9時なので、ホテルでいうとちょうどいいくらいのチェックアウト時間ですね。
そして起きたら都心である東京駅にいるというのも便利です。ここから通勤すれば通勤時間もかなり節約できます。
様々なトラブルに巻き込まれたサンライズ瀬戸出雲の旅路でしたが、貴重な経験ができました。
長らく電車に揺られてゆらゆらする体を感じながら、旅は、おわり。
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