長崎1日目後半は王道の平和公園やグラバー園の近くへ行きます。
長崎は緊急事態宣言を受けて各施設が閉園しているので、開放的で密にならない場所に密を避けた時間で訪問しました。どの場所も私を含めて2組ほどしかおらず快適な旅になりました。
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長崎県立美術館
最初に向かったのは長崎県立美術館です。ここは埋立地に建てられた海沿いの県立美術館で、非常に景観の美しい建物になっています。
ガラス張りの2棟構造になっており、渡り廊下を渡って展示室へ。
吹き抜けになった広い館内。
木材を多用することを得意とする建築家隈研吾の設計です。
採光の設計が完璧ですね。
屋上には庭園が広がっており、目の前の長崎港から旅立つ船舶を見送ります。
長崎県美術館の看板は一つのアートになっています!
表からみた縦棒が「長崎県美術館」の文字に
裏側の「長崎県美術館」が縦棒に
どんなトリックなんだ❓ pic.twitter.com/wzdu2E3Waz— たかたび→松山@JGC2021修行します (@tycattrip35) 2021年9月4日
長崎税関と長崎の歴史
江戸時代、鎖国によって閉ざされた唯一の玄関が長崎でした。
貿易、外交に関わる事務所として湊会所が設置されました。
やがてこの施設が長崎運上所と改められ、今は長崎税関として外国との運行を取りまとめています。
出島の周りを見学
出島は鎖国となった後、長崎市内を出歩くことが禁じられたオランダ人たちの居住区だった場所です。かつてはこの部分が飛び出た島のように埋め立てられ、橋が一本だけかかっていたそうです。
こちらは鎖国が開かれた後、明治期に出島の東部に架けられた出島橋。アメリカか輸入された資材で作られ一般に使用される道路橋としては日本で最も古い橋梁です。
すごいな長崎!
出島を囲む石垣は数回に渡って修復されたものです。石積みの異なる層なども当時の工法にならって復元されています。
出島の中へは入ることができませんが、周囲からでもその様子を垣間見ることができます。
オランダ人が東洋貿易でジャカルタから移植したデジマノキなど、当時のオランダ人との交流の歴史を感じることができます。
西洋風の建築物が街中に急に現れるのも長崎ならではですね。
長崎電気軌道に乗って浦上エリアへ
続いては平和公園などのある浦上エリアへ移動します。長崎市内はバスのほか電気軌道という路面電車が走っていて、一律130円で乗ることができます。1日乗車券も販売されていますが、一回の料金が安いので本当にたくさん乗る予定がある場合のみ買うのがいいでしょう。
平和公園
いよいよ長崎のシンボルでもある平和公園へ向かいます。原爆の落とされた浦上エリアにある平和公園へはこのエスカレーターで登って行きます。
平和の泉
エレベーターを上がるとすぐに見えたのが平和の泉。
被爆直後、油の浮いた水を飲むしかなかった少女の手記が記されています。一口の水にも困らない平和な時を過ごせている今を当たり前に感じてはいけませんね。
平和像
長崎の象徴とも言える平和祈念像。
この像は、原爆落下の10年を節目に長崎出身である北村西望によって製作されました。
右手は天の原爆を、左手は平和を示しており、原爆犠牲者の冥福を祈るように伏せられた目をしています。
浦上天主堂
平和公園の裏を抜けると浦上天守堂を望む丘がありました!ここは穴場!
浦上天主堂は、潜伏キリシタンの歴史を語る上で欠かせない貴重な施設です。
浦上はカトリック教徒弾圧の歴史の地でもあります。江戸時代禁教とされたカトリックの信徒たちはの場所で絵踏などの屈辱を受け、あるものは虐げられ、あるものは裁かれてしまいます。その弾圧の中心地となったのがこの浦上天主堂のある場所でした。
また浦上天守堂は原爆の被害を受け、全壊します。長崎の歴史においてここに天守堂が再び立つことは悲願だったことでしょう。
原爆遺跡として唯一形が残っているのが、この鐘楼です。
もはや鐘楼としての形は留めていませんが、原爆の威力を物語っています。
おはようございます😃
長崎はネコの街
野良猫多いです。そして人懐こい。 pic.twitter.com/s72oxCmOep— たかたび→松山@JGC2021修行します (@tycattrip35) 2021年9月5日
半分だけの鳥居?山王神社
続いて来たのは山王神社の二の鳥居です。原爆によって半分だけ吹き飛ばされた鳥居が今もたっています。
当時の山王神社の建築で唯一の現存物です。
山王神社には被爆した大クスがあります。被爆直後は枯死寸前だったようですが、現在ではこのような巨大な樹木へと成長しています。
参道には寛ぐネコチャン。人馴れしているのか近づいても逃げる様子もありません。
山手エリアへ移動
人出が少なくなる夜になるのを少し待って、再び電気軌道で移動します。電気軌道はかなり遅い時間まで運行していて夜間運賃などもありません。この便利な乗り物が130円はホントに安い!
グラバースカイロード
電気軌道の石橋駅を降りると見えてきました。
斜行エレベーター「グラバースカイロード」
日本初の公道エレベーターで、市民の脚として活躍しています。エスカレーターのように斜めに進むエレベーターで、日本でも数少ないものの一つです。
矢印が斜め向き、階数表示が斜めになっています。異世界にきた錯覚を感じます。
ぬるぬると登っていきます pic.twitter.com/E9izJUa0FV
— たかたび→松山@JGC2021修行します (@tycattrip35) 2021年9月5日
エレベーターを上がると日本三大夜景である長崎の街並みが一望できます。
長崎湾や大浦天主堂、奥には稲佐山も光って見えます。
鍋冠山展望台
この後、果てしなく続く山道を登り続けたどり着いたのが、鍋冠山展望台。
この場所は稲佐山展望台とならんで長崎の夜景が見られるスポットですが、あまり有名では無いため人も少ない穴場でした。
帰り道にはまたネコチャン
闇夜に映える真っ白の身体で神の使いのようでした。まだ小さいようでこの後道の奥へと隠れてしまいました。
帰り道からは、先程使った斜行エレベーターが横から見えます。
かなりの角度であることがわかりますね。
夜のグラバー園を横目に帰路へ
帰り道はグラバー園横の祈念坂を通りました。
石畳の下り坂と手すりの間接照明、西洋風の街灯がまるでヨーロッパにいるかの様に思わせます。
夜の長崎に悠然と建っているのが、国宝「大浦天主堂」です。
日本カトリック教会の公式な巡礼地となっており、1865年に建てられました。
大浦天主堂への道も石畳で整備されています。洋風の街灯が夜の長崎を照らします。
文化財である建物を眺めながらホテルへ
こちらの旧香港上海銀行長崎支店は、1904年に竣工した石造りの洋館で、長崎市内でも最大級です。
かつては貿易商を取引先とした為替や外貨売買の業務をになっていました。
国指定重要文化財である「旧長崎税関下り松派出所」を改装したものがこちらの長崎市べっこう工芸館です。
三角の破風が特徴で、先の香港上海銀行と並んで海岸通りの景観を担う建築でした。
夜食には三八ラーメンの皿うどん
かなりの距離を歩いたので、お腹もだいぶ空きました。
ホテルに帰る道中、夜食用に三八ラーメンで皿うどんをテイクアウト。ちゃんぽん麺を目の前で揚げてつくる皿うどんはもやしたっぷりの少し甘い味付けです。
ウスターソースもついてくるのは嬉しいですね。長崎の皿うどんにはマストの調味料です。
お腹も満たされて、旅は、つづく
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