JALの上位会員になる修行の帰りで那覇空港からの帰りでしたが、ふと目に止まった常磐線特急の文字に思わず飛び乗ってしまいました。
今回の水戸観光ルートはこちら
思い立ったら勝田駅へ
東京から常磐線特急であるときわに乗り込み水戸方面へ向かいます。発車までは時間があったのでNewDaysで移動のアテを調達します。
特急ときわの予約は最近新しくなったえきねっとのアプリから行いました。目的地を入れるだけで特急券が購入でき、予約完了です。
特急ときわは123キロも出ていて、どんどん進んでいく実感をしながら移動できます。
車内はガラガラ!沖縄のお土産をアテにお酒を飲みながら茨城県へ向かうという贅沢。飛行機と鉄道の整備された地域と整備士の方々へ感謝ですね。
茨城県屈指の名所「袋田の滝」
勝田で一泊した翌日、袋田の滝へ向かいます。袋田の滝は日本の三大名瀑に数えられる滝で、華厳の滝・那智の滝と並んで有名な滝の1つです。
袋田の滝は、高さ120m・幅73mという巨大な滝で、久慈川の支流が流れています。
滝を流れる岩石は火山の噴火によって流れてきた溶岩で、周囲の岩よりも硬いため川の流れによっても崩れることなく巨大な滝になりました。
トンネルを抜けるとそこは滝でした
袋田の滝へ向かう道中には袋田の滝トンネルというトンネルが伸びています。かなり暑い日でしたが、トンネルの中は涼しかったです。ちなみにこのトンネルを抜けなければ滝を見ることができませんが、トンネルの通行料が300円かかるので気をつけましょう。このような場所には珍しく、電子マネーやQR決済などにも対応しています。
トンネルを進んでいくと、間近に滝を見ることのできる観瀑台につきます。迫力ある滝を涼しい屋根の下で、ベンチに座って眺めることができるのは非常に助かりますね!お年寄りのかたも多く訪れていたので、バリアフリー化も進んでいます。
エレベーターを上がると第二観瀑台があり、ここでは滝と同じ高さでその流れをみることができます。少し狭いため密になりやすい点は注意が必要です。個人的には涼しい第一観瀑台のほうがおすすめです。
水戸周辺の移動はお得なときわ路パスで移動
7月21日からはときわ路パスというフリーきっぷが発行され、水戸を中心としたひたちなか海浜鉄道、鹿島臨海鉄道、関東鉄道、真岡鉄道も利用することができます。2,180円でこれらの地域をまわることができるので、国営ひたち海浜公園やあとから紹介する袋田の滝、鹿島神宮といった茨城の名所をめぐることができますよ!
龍神大吊橋
続いては龍神大吊橋に移動しました。竜神峡と呼ばれる巨大な渓谷に作られたダムの上にかけられた橋は375mにもなり、日本最大級の大きさを誇ります。
ダムの湖面からは100mも高さがあり、歩いているだけでも迫力がありますがここからのバンジージャンプも行われています。
吊橋のワイヤーを支えるのがこの巨大なアンカレイジです。龍の絵が描かれた巨大なブロックは左右をあわせて5,000トンものコンクリートが使用されています。橋も巨大だといろいろなものが巨大になっていくのですね。
こんなところにセイコーマートが!
帰り道、北海道のローカルスーパー「セイコーマート」を発見しました!
北海道旅行では何度もお世話になっているスーパーなので、迷うことなく入店。
本来ならば北海道でしか買えない豚丼やサッポロクラシック、夕張メロンを使ったアイスなどが非常にコスパのよい値段で購入できます。
水戸駅
山奥への移動から市街地へと帰ってきました。茨城県の県庁所在地でもある水戸駅に向かいます。水戸駅はかつて札幌駅のモデルともなったおしゃれな駅でしたが戦災により焼けてしまいました。
水戸漫遊1日フリーきっぷでお得に移動
水戸駅からそれぞれの名所へ向かうにはバスでの移動が便利です。水戸駅前の茨城交通窓口では1日フリーきっぷを販売しています。すこしわかりにくい場所にあるので、地図を見ながら行きましょう。
水戸駅から偕楽園までで往復480円するのに対し、このフリーきっぷは400円なので偕楽園へ行くだけの人にもおすすめのきっぷです。
水戸市立博物館
バスに乗って最初に向かったのは水戸市立博物館です。水戸の歴史や水戸にゆかりのある徳川家、渋沢栄一などの活躍を知ることができます。
水戸と深いゆかりのある徳川斉昭や徳川慶喜の書状が無料で展示されているのはとても貴重ですね。
こちらは水戸駅に特急はつかりが開業したときの写真と時刻表です。水戸に関する近代の歴史についても展示があり、二階では茨城の自然や植生、動物などについて、美術も鑑賞することができますよ。
これだけの立派な展示がなんと無料で見ることができるので、是非一度訪れてみてくださいね!
いばらきアマビエちゃんキャンペーン
博物館に入場すると登録を促されるのが、茨城で行われているアマビエちゃんキャンペーン。
コロナの感染登録のようなもので、博物館に来場した人で感染者が出た場合登録したアドレスに通知が届きます。多くの場合は紙に住所と名前を書く形なので、スマホで完了するのは助かります。
さらにプレゼントキャンペーンも同時に登録されるので、進んで登録させてもらいました。地方の都市でこのようなデジタルの仕組みが発展していくのはとても良いことです。
弘道館
続いて向かったのは弘道館。ここは水戸藩の藩政改革である「天保の改革」において人材育成のための藩校として建てられたものです。
明治維新の精神を組んだ吉田松陰もこの弘道館に影響を受けました。この「尊攘」の二文字は水戸の宿泊先であった永井芳之助にあてられたものです。松蔭当時22歳の字だそうです。立派ですねぇ。
建具にあしらわれている金具にも徳川の葵紋が刻まれています。あまりにきれいなのでこれは復元されたものだと思います。
かなり暑い日でしたが、ここでも涼むことができました。いつの時代も縁側で涼むのが日本人の夏の過ごし方なんですね。
当時の生徒の出席簿のようなものです。ひとりひとりの特徴を手書きイラストで書いていた頃があったんですね。
小さく左右にハートの模様が見えるでしょうか?これは昔から使われてきた「猪目」と呼ばれる模様です。西洋からハートが入ってきたときもすんなり受け入れられたことでしょう。
左近の桜
玄関前の左近の桜は、徳川斉昭の夫人が水戸家に嫁いだ時に仁孝天皇から賜わったもの。江戸小石川の水戸藩邸に植えられていたものを弘道館開設の際に移植されました。現在の桜は3代目で、昭和38年(1963年)に弘道館の修理工事が完了したのを記念して宮内庁からゆかりの苗木をいただいて植えられたものです。山桜で4月上旬に美しい花を咲かせます
水戸城の二の丸へ続く大手門が弘道館のすぐ目の前にあります。水戸城自体はなくなってしまいましたが、立派な作りであったことを想像させてくれる門です。
歴史館
さて、いよいよ偕楽園へ向かうのですが、バスの最寄りは歴史館なので、ついでにこちらへも寄ってみます。
旧水海道小学校
歴史館のそばには旧水海道小学校もあります。建物は擬洋風建築とよばれる建築で、松本に訪れた際にも教育施設で用いられていた建築です。
偕楽園
さて、いよいよメインの偕楽園です。偕楽園は日本三名園のひとつで、金沢の兼六園、岡山の後楽園と並んで茨城県屈指の名所に挙げられます。
行文亭表門
行文亭表門は黒門とも呼ばれ、松材が変色した歴史ある門です。戦災からも焼け残り1842年の創建当時の姿を残しています。
行文亭表門から続く竹林の小径も美しく整備されており、観光地に来ているということを忘れさせるような静けさが感じられます。
吐玉泉
吐玉泉は徳川斉昭が土地の高低差を生かして湧水を集水し、常陸太田にある真弓山の大理石を使用しています。眼病に効くといわれ、飲み水として認定されているので飲むこともできます。
松の間からは常磐線を望むことができます。落ち着いた偕楽園の風景から慌ただしい電車を眺めるのも一興ですね。
仙弈台と呼ばれるこの石は千波湖を眺められる小高い丘の上にあります。この景色を眺めながら囲碁や将棋を楽しんでいたそうで、石でできた将棋盤や碁盤などは当時のものだそうです。
美しく広がる空と原が実に心地いい場所でした。何時間でも寛げる場所を知っておくことは大事ですね。何かあったらまたここに安らぎに来ることができます。
帰りも特急ひたちで
水戸からの帰路は常磐線の普通列車グリーン車で帰る予定でしたが、あいにくグリーン車のない時間帯になってしまい、特急に乗ることにしました。
しかし快適であることは間違いないので、ゆったりと残された時間でお弁当を買って待ちます。列車で飲むお酒と寿司、これが旅の醍醐味ですね!
水戸から東京へ向かう列車で沖縄のお土産をかじる。
時空が歪んでいるような感覚におそわれながら、旅は、おわり。
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