ラオスの三大観光地は、ルアンパバーン・バンビエン・ビエンチャンと言われています。これらの三大都市はかつて乗り合いバスでしか移動することができず、舗装もされていない悪路を何時間も狭い座席で移動するしかありませんでした。
しかしラオス中国鉄道が開通したことにより、各都市の移動時間は1時間ほどになり快適な座席に座っていれば目的地へ到着することができます。便利で快適なラオス中国鉄道の予約方法とアプリの利用方法、乗車の注意点と列車の様子をあわせてご紹介いたします。
ラオス中国鉄道とは
ラオス中国鉄道は2021年12月に開業した中国とラオスを結ぶ最新の鉄道です。ラオスの首都ヴィエンチャンから中国との国境駅であるボーデンまで406kmあり、全線を走るのは特急列車、普通列車それぞれ1往復だけです。その他ラオス国内の列車は一日に4,5本あります。
列車移動のメリット
旅行者のラオス国内移動には、今まで主に乗り合いバスしかありませんでした。例えばルアンパバーンからバンビエンまでは悪路を小さなバスで4時間ほどかけて移動しなければなりません。
一方で鉄道を利用すれば1時間ほどでルアンパバーンーバンビエン間を移動することができます。しかもかかる費用はほとんど変わらず、座席もしっかりとした新幹線の座席になっています。
列車移動のデメリット
そんな列車移動のデメリットですが、予約の煩雑さと駅の遠さが挙げられます。以下にその詳細をまとめてみました。
チケット予約が煩雑
ラオス中国鉄道のチケット予約は少し面倒です。予約方法には後述する3つの方法がありますが、今まではアプリでの予約ができなかったためかなり煩雑でした。こちらのデメリットはアプリ予約が可能になったことにより解決できます。
駅が市内から遠い
ラオス中国鉄道の駅はすべて市内から遠く、一番近いバンビエンでも車で移動しないと行けない場所にあります。そのため列車のチケット以外にも費用と時間がかかってしまう点に注意が必要です。
ルアンパバーン市内から駅へ向かう際には、マーケット前にあった代理店で乗り合いバンの予約をしました。50,000キープだったので、350円ほどで移動できました。
ラオス中国鉄道の予約方法
ラオス中国鉄道のチケット予約方法には以下の3つの方法があります。それぞれの購入方法についてご紹介します。
駅で直接購入
まずは駅で直接購入する方法です。この場合は、先程述べたようにラオス中国鉄道の駅は市内から離れており、タクシーやトゥクトゥクなどで駅まで往復しなければなりません。そのような手間を惜しまない場合には、駅に併設されているチケットセンターで購入してみましょう。
代理店やホテルで購入
次に代理店やホテルで購入する方法です。代理店は旅行会社やモール内にある施設ですが、駅で直接購入するよりもマージンが乗っているのでチケット代が少し高くなっています。
アプリで購入
最後に紹介するのはアプリで購入する方法です。「LCR」というアプリが2023年になって利用できるようになり、この中で旅行者でもクレジットカードで決済ができるようになっています。
ラオス中国鉄道アプリの利用方法
上記のように駅まで行って列に並んだり、代理店にマージンを払う必要もなくなった便利なラオス中国鉄道のアプリの利用方法をご紹介します。
AppStoreからLCRアプリをインストールしたら、個人情報を登録していきましょう。この際ラオスの電話番号が必要になるので、現地のSIMを購入する際には電話番号のあるものを購入するように気をつけましょう。
目的地と日程を決める
トップページが表示されるようになったら、出発地と目的地を入力。その後乗車日を入力していきましょう。2023年9月現在では3日後までしか予約できません。決定後Searchをタップしましょう。
乗車する列車の選択
表示された列車の中から、1つを選ぶと1等車と2等車の選択ができます。各列車によって料金が異なるので、それぞれ比較して決めましょう。
予約内容を確認し、決済
予約内容が表示されたら、日程などを確認してPaymentをタップします。決済方法は上記の5種類があります。中国アプリの決済が中心ですが、VISAでも利用できます。クレジットカードのセキュリティエラーになる場合は他のカードなども試してみましょう。
購入したチケットでそのまま入場可能
チケットの購入後は、Myticketから見ることができます。またこの画面から表示できるQRコードでそのまま駅へチェックインすることができます。発券するのに駅の行列に並ぶ必要がないのは非常に便利です！
列車に乗るときと到着駅から出場するときにも必要になるのでスマホの充電が無くならないように気をつけましょう。不安な場合は駅のチケットセンターで紙のチケットと交換することもできます。
ラオス中国鉄道の乗り方と注意点
便利で快適なラオス中国鉄道ですが、利用するにあたって2つの注意点があります。
チェックイン可能時間
ラオス中国鉄道は、日本の鉄道とは異なり、駅に入れる時間が決まっています。乗車時間の1時間半〜1時間前にならないとゲートが開かないのであまり早く駅には着かないようにしましょう。
荷物検査
チェックイン時間と同様、飛行機のように入場にはしっかりとした荷物検査があります。手荷物の中には持ち込みできないものもあるので注意しましょう。私の場合は火気注意と記載された虫よけスプレーを没収されてしまいました。
駅の様子
ラオス国内にあるラオス中国鉄道の駅は、巨大な建築物の様相ながら設備に乏しく、日本では味わえない空気感に浸ることができます。またラオス国内ながら多くの中国人に囲まれるので、中国っぽい雰囲気も味わえます。
ルアンパバーン駅
ルアンパバーン駅は市内から車で30分弱かかるかなり遠い場所にあります。私は市内にある代理店で、乗合バスの予約をして駅へ移動しました。
市内行きのバス
ルアンパバーン駅から市内へ行くバスは、駅前に出てすぐの場所にあります。大人ひとり35,000キープになるそうです。こちらも乗り合いバンになるので、複数のお客さんと一緒に乗ることになります。
ATM
駅前にはATMも常設しています。乗り合いバスなどは現金しか使えないので、手持ちの現金がない場合にはここでお金を下ろしておきましょう。
VIPルーム
駅構内にはほぼ何もありませんが、ビジネスクラス利用者限定のVIPルームがありここでゆっくりすることができるようです。
水飲み場
海外には珍しく、飲水を提供している場所がありますがここも少し注意が必要です。
提供されている水は、お湯のみです笑
そのためそのまま飲むよりは、売店で売っているカップラーメンなどを作るためにある設備のようです。水筒などに汲む場合は高温のお湯が出るので、気をつけましょう。
売店
大抵の場合は、列車が来るまで駅構内で暇な時間を過ごすことになるので、この売店でスナックやビールなどを買っておくと列車の車内で食べることもできます。ラオスで見る商品のほか、中国語の商品もあるので意外と珍しいお菓子やおつまみが買えます。乗車までの暇つぶしに覗いてみるのがおすすめです。
今後できる予定のAmazonCafe
タイ国内でも広く展開しているAmazonCafeがルアンパバーン駅構内にもまもなく開業するようです。駅構内には売店くらいしかないため、ここにAmazonCafeができればさらり便利になりそうですね。
バンビエン駅
バンビエン駅は市内から少し近い場所にあり、トゥクトゥクであれば10分ほどの場所にあります。ぎりぎり徒歩でも歩けるような距離なので、駅まで歩く人もいるかもしれません。また事前に予約をしないでも市内でタクシーやトゥクトゥクを捕まえて駅まで行ってもらうのもいいでしょう。
車内の様子
ラオス中国鉄道ではビジネスクラスと1等座席・2等座席という席種があります。今回利用した1等座席・2等座席、食堂車についてご紹介します。
1等座席
1等座席は1つの列車のなかに1両しかない座席で、1列に左右2席ずつの広々とした空間で過ごすことができます。
しかし利用している乗客は中国人の家族連ればかりで、車内はずっと騒がしく中国にいるような錯覚を感じることになります笑
座席にはコンセントが手元についており、充電をしながら移動することができるのは日本の列車に乗っているような快適さですね。
2等座席
2等車は一列に3席と2席ずつの座席で、日本の特急列車のようにテーブルがついています。今回は利用しませんでしたが、ほぼ満席で混雑している様子でした。
食堂車
前方の座席の方には食堂車も併設されています。ここではラオスのサンドイッチであるカオチーやスナックなどを購入することができます。
ラオス中国鉄道に乗ってラオスを快適に移動
ラオス中国鉄道の紹介とアプリの便利な利用方法についてご紹介しました。
できたばかりの列車や駅なので、これから駅周辺などもどんどん発展していくことでしょう。便利になっていく過程を楽しむためにもラオス中国鉄道を利用してみてはいかがでしょうか。
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