能登の震災によって大きな被害を受けた北陸地方ですが、金沢や富山といった地域では被害も少なく、むしろ観光での来訪を歓迎しているとのことです。
震災支援の一貫になるとまではいきませんが、富山県を走る城端線で運行されている観光列車ベル・モンターニュ・エ・メールに乗車したのでその様子をご紹介します。
北陸新幹線で富山駅へ
東京から富山へのアクセスは新幹線か飛行機が主な手段ですが、2月は雪の影響により遅延や運休が発生しにくい新幹線で移動をすることにしました。
東京から富山までは新幹線で約2時間半ほど。指定席を通常通り予約をすると片道12,760円、往復25,520円かかります。今回はJR東日本の先得きっぷであるえきねっとトクだ値を利用して、片道8620円往復17,240円で乗車できました!
新幹線の予約はネットからがお得で便利
このようにえきねっとを活用して予め新幹線の座席を予約しておけば、8,300円もお得に乗車することができます。自由席よりも安い値段で、より快適な指定席を予約できるのは、旅の安心感を高めてくれますね。
さらに事前に座席を指定することや、交通系ICカードを登録しておくことでチケットレスでスムーズに改札を通ることができます。今やみどりの窓口は縮小傾向にあり、わざわざ新幹線のチケットを発券するのにも行列してしまうほどです。
このような混雑の回避とスムーズな会計のために、ぜひともえきねっとを利用して新幹線に乗車してみましょう。
車内販売も魅力的
新幹線の車内販売といえば、スゴクカタイアイスですね。東海道新幹線ではグリーン車のみの販売となってしまいましたが、北陸新幹線ではまだ購入することができました。
コーヒーやウイスキーに合わせて、おいしくいただきます。
路面電車や地鉄も合流する都会的な駅舎
北陸新幹線に乗車して2時間半で、無事富山駅に到着しました。富山駅は新幹線開業とともに高架化され、とても立派な駅舎になりました。特に南北を走る路面電車が富山駅に直結し、雨でも濡れずに富山市内へと繰り出すことができます。
べるもんたの発券を忘れずに!
富山駅についたら、忘れずにやっておくことが、べるもんたの発券です。乗車駅である高岡駅ではネットで予約したチケットの発券に対応しておらず、発券した乗車券・特急券が無い場合にはべるもんたに乗車することができません。
そのため、高岡駅からべるもんたに乗車する場合には、必ず富山駅などのネット発券に対応した駅で発券をしておきましょう。
あいの風とやま鉄道に乗って高岡へ
富山駅から高岡駅へはJRではなく、第三セクターのあいの風とやま鉄道に乗車します。
わずか18分で高岡駅到着!
高岡駅まではわずか18分!快適なクロスシートで暖房の効いた温かい車内での移動ができました。わずか390円で特急のようなこの快適な移動ができるのはかなりお得ですね。
いざ!べるもんたへ乗車
高岡駅からは目的のべるもんたに乗車します。発車時刻の10分前でしたが、すでに入線しており、車内へ乗り込むこともできました。
べるもんたとは、ベル・モンターニュ・エ・メールから取った愛称で、フランス語で「美しい山と海」という意味があります。車体も濃い緑色に金の縁取りといった豪華な塗装となっています。
べるもんたの乗車区間は土日で異なっており、土曜日が高岡ー城端方面の城端線、日曜日が高岡ー氷見方面の氷見線です。営業日については公式ページで確認をしておきましょう。
乗車券が590円、座席指定券530円の1,120円でこの特別な列車に乗ることができます。プラス500円で以下のような魅力的な列車を堪能できるので、ぜひとも活用してみてください。
魅力的な車内の装飾
べるもんたの魅力の1つとして挙げられるのが、車内の装飾です。豪華な工芸品に囲まれた車内は乗っているだけでも楽しい列車となっています。
つり革
つり革は高岡銅器をイメージした作りになっており、固定する木材は沿線4市のイメージが彫られています。柔らかい印象の木でさわり心地のよいつり革になっています。
井波彫刻
富山県南砺市の代表的な工芸品「井波彫刻」も車内に展示されています。裏と表がそれぞれ異なる絵柄となっていて、世界遺産の合掌造りや山間の風景画が彫られています。
ガラス窓
広々としたガラス窓は、幅2.52mもあり、ここから雄大な立山連峰を見ることができます。ベストな撮影スポットは車内のスタッフが教えてくれるので、焦らずともしっかり立山連峰を撮影することができますよ!
各座席にはすべて景色を楽しむための窓があるので、どの座席に座っても城端線の車窓を楽しむことができます。
豪華な車内販売
べるもんたの魅力には車内販売も挙げられます。沿線の名物が売られている列車は多くありますが、べるもんたではなんと車内に寿司職人が乗車し、注文を受けてからお寿司を握ってくれます。
内容は新鮮や富山の寿司5貫と富山の一品、氷見のはと麦茶で2,500円と少々値が張りますが、それでも車内でにぎりたての寿司を食べれるという体験は貴重なものではないでしょうか。
注意点として、こちらの車内販売は事前に予約が必要ということです。べるもんたの公式ページから出発日の3日前まで予約が可能です。
ボランティアさんによる沿線案内
べるもんたでは車内にボランティアさんが常駐し、駅ごとに沿線の案内をしてくれます。その駅周辺の施設や立山連峰を始めとした自然豊かな車窓からベストショットを撮ることができるタイミングまで教えてくださります。
残念ながら乗車当日では天気が良くなかったため、立山を見ることはできなかったのですが絶景が撮影できるというポイントだけは知ることができました。
べるもんたの走る城端線はチューリップで有名な砺波や富山県最古の駅舎である福野駅など見どころも多いので、その1つ1つを解説していただけるのは魅力的ですね。
地域住民による歓迎
べるもんたの停車する各駅では、地域住民の方による歓迎を受けることができます。各々の駅で特徴のある衣装やポスターなどを持っているので、窓越しに手を振って一緒に楽しみましょう。
わずか50分ほどの移動でも大満足
このようにイベントづくしのべるもんたでは、50分ほどの乗車時間はあっという間です。たった1,120円でたくさんのもてなしを受けながら移動ができるので、ぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
城端駅では高岡へ向かう城端線とべるもんたが並んでいて、写真映えしていました!
城端駅は白川郷への入り口
今回のべるもんたの終点、城端駅からは白川郷へ向かう世界遺産バスが発着しています。高岡からでも利用はできますが、2時間以上バスに乗ることになります。城端駅からであれば1時間ほどで白川郷まで移動できます。
白川郷には昔ながらの合掌造り建築が多く、日本でも有数の積雪地でもあります。白川郷へ向かうためにべるもんたを利用するというのもいいかもしれません。
何もない移動をするよりも、乗って楽しい観光列車ベル・モンターニュ・エ・メールを利用して高岡ー城端を移動してみたというのが今回の趣旨でした。
世界遺産白川郷へ向けて、旅は、つづく。
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